調査

月末ですよ

北海道出身の僕から言わせると、北生まれの人間が寒さに強いと言う通説は嘘であります。ただ単に、「寒さに対する防護策を多く持っている」――言い換えれば重ね着がうまいとか、寒い日にはきちんと中に一枚多く着るとか、早めにコタツを出すとか――だけなのだ…

ログ

更新できなかった一週間の動向をダイジェストで。 18日 早田川秋の遡上祭り GPSを使い、流域の形状をパソコン上にデータとして落としてみようと試みる。GPSの機能を使い、歩いたところに自動的にポイントを落としたが、誤差が大きく、位置を自動計測する幅が…

秋の遡上祭りも終盤に

水商売の僕らが野外に出ることができる機会もだんだんと少なくなってきました。サクラマスやサケの遡上も終わりに近づき、魚影が減り、死骸が増え、その死骸も数を減らしつつあります。 本日は例によって梵字川合流部から第一砂防ダム区間までの踏査を行いま…

車と徒歩と

天候が懸念された今日は、4年生Y口の調査日です。砂防ダム下流部に生じるマンガンと鉄の流出について研究している彼は、頻繁に調査地である早田川にでかけて通称「水取り*1」と呼ばれる作業をしています。その場で簡単に水質を調べ、さらに水を持って帰って…

早田川秋の遡上まつり二日目

いつのまにそんな祭りが始まっていたのかは知りませんが、ともかく調査地の早田川はサケ科魚類の産卵期真っ只中。前回に引き続き、今日も合流部からの踏査を行いました。なお本日は県の水産試験場から研究員の方が二名おいでになり、その方々の調査に同行さ…

踏査の末に

僕の卒業論文のテーマはサクラマスの産卵床形成についてのものです。そのためには何が必要でしょうか。当然といえば当然なのですが、サクラマスが調査地に遡上してくることが必須条件なのです*1。で、産卵期真っ只中の本日、ついに遡上確認のための踏査が実…

書を捨てよ、川へ出よう

実にひと月ぶりの演習林になりました本日の調査。佐渡島行きと出稽古ゼミによるヒキコモリ生活から明け、やっと自分たちのフィールドに戻ることができます。我らが担当教官リプトン先生の教えである「川に入らないと頭が腐るんだなぁ」を守るべく、僕らは今…

日光浴

早田川第二砂防ダムの湛水域*1へ、院生Y本さんの調査のお手伝いとして行ってきました。調査風景写真はこちら。 水生昆虫を研究対象としているY本さんは、今年度の卒業を前にコンクリートの粗さによる藻類・水生昆虫の付着の違いを修士論文としてまとめていま…

島流し・鬼退治 四日目

最終日です。それゆけ若人! 昨日仕掛けた期待の連環筌でしたが、仕掛けた場所が悪かったのかあまり成果はあがりませんでした。というよりも、場所柄ドジョウよりもヨシノボリの生息数が多かったようです。うまく入れば流深部とその脇の入り方の違いが見られ…

島流し・鬼退治 三日目

調査も大詰め、三日目です。 佐渡に来てからこっち、やっていることと言えばドジョウを取っては大きさを計り、調査写真を撮っているだけです(当たり前)。せっかく別の土地に来たのだからと、朝早起きして近くの牛尾神社に行ってきました。 牛尾神社は佐渡…

島流し・鬼退治 二日目

いいお天気が続きます佐渡島。 今日は川や農水路に仕掛けたドジョウ筌を回収し、ドジョウの採補を行います。筌は設置から24時間後に回収するということで、車で設置した地点を回りながら次々に回収してゆきました。 筌にはドジョウの他、ヨシノボリやバラタ…

島流し・鬼退治 一日目

とうとうやって参りました佐渡島。言わずと知れた流刑と金山(あとトキの島)であります。今日から3泊4日の日程で、院一年・Sさんの修論調査が始まるのです。リアルタイムで更新が可能かは分かりませんが、調査記録をつけておこうと思います。調査風景写真は…

ストライク、アウト

かねてからの不安の種だった台風14号も西の海の彼方へと消え去り、ここ鶴岡にも穏やかな秋の日がやってきました。秋の日と言っても気温は30度を越える残暑っぷりです。こんな日は調査に限ります。朝一番、Y本さん、Sさん、Gちゃん、そして僕は朝日村上名川に…

夏待たず。

って、ラズマタズみたいですよね。なんでもなーいーなんでもなーいー。 夏は待ってはくれません。暑い日でも、もうそれは残暑でしかないのです。残暑が厳しい9月の初日、僕とGちゃんの調査で早田川とその支流の大滝沢に行ってきました。 調査風景写真はこち…

大雨洪水警報

演習林は早田川に調査に行ってきました。 今月半ば、演習林内の林道で土砂崩れがあり、その前後の大雨と土砂崩れの影響でどれだけ河床と河道が変化しているかを見てみようという目的です。メンバーは先生を筆頭に、院生のY本さん、Sさん、4年生は僕とGちゃん…

さて、久しぶりに。

僕、ヒデヨの卒論調査で朝から早田川に行ってきました。梵字川との合流部から第一砂防ダムまで遡り、淵と瀬の位置の確認をしながら距離と淵の水深を計ってゆきました。参加メンバーはMさんを除くO久保班、もといアンソニー班の全員です。 最近調査らしい調査…

このカテゴリでいいのかな?

今日も僕は早起きです。山大農学部で、S工事さんから受けていた受託研究の報告会が開かれました。僕が所属する河川研究室からO久保先生とM川先生が、森林環境資源研究室からはN島先生(学部長。本日欠席)が、そして岩手大学からI沢先生が参加されました。 …

接近中につき!

朝。集合したものはいいものの、台風接近の知らせに窓の外を見ると、どんよりとした曇り空から雨粒が落ちてきました。 「こりゃ駄目だなぁ」 O先生*1がつぶやきます。 「いや、せっかく準備したので、行くだけ行かせてください」 僕がごね、当初の予定であっ…

朗。

昔むかしあるところにお兄さんが居りました。お兄さんは山へ土砂採りに、お兄さんは川へ土砂掘りにゆきました。すると近所の八百屋さんで熟れた桃がひと箱680円で売っているではありませんが。瞬間視で桃の一個あたりの単価を計算したお兄さんはうっかりがま…

あの夏の晴れた日、鈍行列車を待った無人駅

遠い未来に思い出しても、あれが夏だった――そう思い出せそうな日でした。僕は朝から晩まで煌めく太陽の下で動き回り、汗をかいて、さんざん日焼けしました。この浅黒くなった皮膚は秋を待って落ち着くだろうけれど、後々今日のことは学生時代の夏のお手本の…

三年生になったら

学科の三年生の実習、河川環境調査実習の手伝いで演習林まで行ってきました。二年生の講義と違って半日しか時間がないので、あまり大仰なことはできません。三班に分かれ、1mmのサーバーネットで流下落葉・昆虫の採集、4mmのネットで採集、50×50cmのサーバー…

早寝早起き。

昨日は徹夜の疲れもあり、夜9時に就寝でした。今朝は早くから起き出し、Y本さんのお供で山形に行きますよ。詳しくは先週の日誌にありますが、コンクリートの表面の粗さを測定してきます。ただし、今日は紅一点のGちゃんがお留守番のため、男二人で月山ドライ…

ハマボウフウの花や風 (文春文庫)

いや、タイトルに深い意味はありません。大好きな作品ですが。椎名誠さんの私小説は僕の書く文章の原点になっています。 そんなことはどうでもよくて、昼に演習林から帰ってきてまだまだ遊び足りない僕らは、M川班Tちゃんの調査にお付き合いして酒田市は最上…

若者たち

学科の三年生の実験実習のお手伝いで演習林に行って来ました。これで一週間、月曜日から金曜日まで外に出ていたことになります*1。 20人を相手に準備運動をさせ、ふたつの班に分けて落葉採取と水生昆虫の採集を行いました。落葉は1mmと4mmのネットの二種類で…

お連れ様がお待ちです

院2年のY本さんに連れられ、僕とGちゃんは朝の月山道を東に向かいました。県の工業技術センターさんにお邪魔して、コンクリートの粗さを測定する機械を使わせていただく約束なのです。僕が操作補助、Gちゃんが緊急対策要員*1という名目で動向しました。最新…

女子大生のあり方とは

久しぶりの晴天です。窓を全開にして走る車には、周りの山々からアブラゼミやヒグラシの鳴き声が飛び込んできます。ヒグラシは夏の終わりや夏の夕方の象徴としてのイメージが強いですが、僕にとっては夏そのものを連想させる音です。朝から晩まで響き続ける…

不覚暁

生憎の空模様ですが、霧雨の中早田川支流下ノ子沢に入りました。Gちゃんのデブリダムの調査です。メンバーはO久保班、例によって講義で参加できないNを除いて全員です。Mさんも久々の参加となりました。おかえりなさい! ここ連日の雨で小さな枝や流木が多く…

いちねんせいになったら

朝からバスに乗り、演習林に出発です。環境学科二年生の数少ない必修授業である実験実習のお手伝いをするため、O久保班が刈り出されたのです。 二年生は鶴岡に来てまだ3ヶ月。急に専門的になった授業*1にも少しずつ慣れてくる頃です。とはいえ実習や調査はま…

降り込める、塗り込められる。

同じ環境学科にある地域生態学研究室の友人の森林調査を手伝ってくれ、と言われ、朝も早くから起きだしました。もの凄い雨音です。起きない体を動かして顔を洗い、なんとか準備をして大学に行くと、案の定と言うかなんというか雨天で中止でした。 このところ…

梅雨の合間に

〜昨日までのあらすじ〜 明日から雨という予報を聞きつけたO久保班は、先生から「川に出ないと頭が腐る」とのお言葉を頂き、本日昼から調査に出かけることとなった。 Gちゃんの卒論調査として、早田川の支流、大滝沢を踏査し、デブリスダムの数や高さを調べ…