踏査の末に

僕の卒業論文のテーマはサクラマスの産卵床形成についてのものです。そのためには何が必要でしょうか。当然といえば当然なのですが、サクラマスが調査地に遡上してくることが必須条件なのです*1。で、産卵期真っ只中の本日、ついに遡上確認のための踏査が実施されました!
メンバーはリプトン先生、県水産試験場のIさん、学生は僕を筆頭にY口、Gちゃん、院生Sさんが続きます。

梵字川の合流部から入った僕らは早速ホッチャレ*2になった死骸を発見しました。リプトン先生曰く、「今年の出水はもの凄くて河床が全然変わっちゃったからどうかなぁ」とのことだったのですが、とりあえずここまでは遡上してきているということが確認された訳です。


川の中を覗きながら上を目指す僕らを、川の神は見捨てなかったようです。つまりはカムイチェプを追う僕らをサンピラタが見捨てなかったようです*3。第一砂防ダムまでたどり着いた頃には、目視で述べ25匹近いサクラマスを確認することができました。途中、瀬を登るサクラマスにGちゃんと僕が水しぶきを浴びせられるというびっくりハプニングもあり、テンションの高いまま踏査は終了しました。
第一砂防まで行った後、車で早田川の上流部、カミノコ沢周辺の踏査を行いました。

なお、この踏査によるリプトン先生のはしゃぎ具合は(表には出なかったものの)内心凄まじかったと思われ、次の日ひとりでもう一度遡上を見に行った、との報告が入っています。

*1:まぁ、上ってこないならこないで別のアプローチを考えざるを得ない、ということですが

*2:遡上した魚の尾びれや体がぼろぼろになっているさま。サケに対して使われる言葉。

*3:カムイチェプはサケ、サンピラタは川の神を指すアイヌ語。川の神様と言えば日本では弁財天、エジプトではハピなどがいますが、サンピラタを選んだのは個人的な好みです。